読まれていない、という現実
このブログには、気づけば60本くらいの記事がたまっていた。旅先のホテルレビュー、税金の話、アイドル、心理学者の解説、そして最近書きはじめた藤原氏の歴史シリーズ。
でも、ほとんど読まれていない。かなり昔に書いた記事でも、読まれた気配がまったくない。
正直、ちょっと落ち込んだ。「わたし、文才ないのかな」みたいな。
そこで、Claudeにサイトを丸ごと読んでもらって、何が起きているのかを一緒に整理してみることにした。この記事は、その過程の記録です。
原因は文章ではなく、入口の設計だった
藤原氏シリーズの1本目を読んでもらったところ、返ってきた答えは意外なものだった。記事そのものの出来は悪くない。構成も図解もまとめも、ちゃんとしている。
問題は、文章の外側にあった。
- 検索する人と、来てほしい人が違う
- タイトルが検索者の言葉になっていない
- 紹介文が途中で切れている
- 読み終わった人の行き先がない
つまり、書いた中身ではなく、「見つけてもらう」「選んでもらう」「次に進んでもらう」の設計が抜けていた、ってわけ。
仕組みの問題なら、仕組みで直せる。ここで少し救われた。
「全部を読まれる記事に」をやめて、仕分けにした
最初は「全部の記事を、今より読まれるようにしたい」と思っていた。でも、そもそも検索される需要がない記事もある。全部を同じように磨くのは、ちょっとムリゲーっぽい予感。
そこで目標を変えた。全部の記事を一度仕分けして、それぞれに合ったかたちで手当てをする。
| 記事の状態 | 何が起きているか | 手当て |
|---|---|---|
| 表示は多いのにクリックが少ない | 検索には出ているのに選ばれていない | タイトルと紹介文を書き直す |
| 平均順位が8〜20位あたり | あと一歩で1ページ目 | 見出し・表・図・FAQで中身を足す |
| ほぼ表示されていない | 需要がないか、言葉がずれている | 狙う言葉を変える/統合する/検索対象から外す |
| もう読まれている | ちゃんと機能している | 情報の鮮度を保ち、導線を足す |
判断にはSearch Consoleの数字を使う。月に1回、データを書き出して、この表に当てはめるだけ。こうしておくと、「どの記事から手をつけるか」で迷わなくなる!
毎回同じ6つの手順にする
仕分け方が決まったら、1本ずつ手直しする。ここで大事なのは、毎回同じ手順で回すこと。その日の気分で直し方が変わると、続かないし、比べられない。
- 記事を読んで、タイトル・紹介文・見出し・導線の現状を把握する
- 上の表で仕分ける
- 狙う検索キーワードを決める(大手が独占する言葉は避けて、具体的な言葉を選ぶ)
- タイトル・紹介文・導入文の書き直し案を作る
- 記事の末尾に、次に進んでもらう導線を置く
- 日付や料金、制度など、古くなった情報をチェックする
書き直すのは全文ではなく、入口まわりと出口まわりだけ。本文はそのまま活かす。ここが、落ち込んでいたわたしにはけっこう効いた。書いたものを否定しなくていい、みたいな。
Claudeで自動化する:スキルと、毎週金曜の定期タスクと、Slack通知
手順が決まれば、あとは回すだけ。でも、60本を毎週手作業で回すのは、正直しんどい。そこで、この手順をClaudeに覚えてもらうことにした。

1. 手順を「スキル」として保存する
スキルは、Claudeに渡せる手順書のようなもの。上の6つの手順に、このサイトの前提(誰に読んでほしいか、使う言葉、色の意味など)と、レポートの出力の形を書き込んで保存した。
これで、記事のURLを渡して「リライトして」と言うだけで、毎回同じ手順で案が出てくる。
2. 毎週金曜の朝に、1本ずつ届くようにする
さらに、定期実行のタスクを作った。毎週金曜の朝、記事リストの順に1本を選んで、診断と書き直し案のレポートを作ってくれる。できあがると、Slackに通知が届く(この仕組みは後で)。
リストの順番も、意味を持たせて決めた。まずは今いちばん力を入れたい先祖調査の記事、次に今も流入がある旅レビュー、そのあとに思考系や暮らしの記事。
金曜日にしたのは、わたしがリモート作業をしている日だから。届いたその日に、WordPressへの反映まで終えられる。
3. 一度テストで動かしてみる
金曜日まで待たずに、その場で1回テスト実行してもらった。数分後、藤原氏シリーズのフェーズ1のリライト案ができあがった。レポートは、Claudeのプロジェクトの資料にも保存される。
4. 通知をSlackに届ける
最初はスマホへのプッシュ通知にしていた。でも、仕事以外で自分用に使っているSlackの個人ワークスペースがある。通知はそこに集めたほうが、何本目まで進んだかをあとから振り返りやすい。
流れはこんな感じ。
- Slackに、通知専用のチャンネル
#gabunomi-rewriteを作る - claude.aiの「カスタマイズ → コネクタ」からSlackを接続し、個人ワークスペースを選んでアクセスを許可する
- チャット画面の「+ → コネクタ」で、その会話でもSlackをオンにする
- Claudeにテスト投稿を1通送ってもらい、見た目を確かめる
- 定期タスクの手順に「レポートができたら #gabunomi-rewrite に投稿する。投稿先はこのチャンネルだけ」を書き足す
通知の中身は、記事タイトル、仕分けの結果、タイトル案の1案目、レポートの保存場所の数行だけ。全文はプロジェクトの資料で読む、という分担にした。

あえて自動化しなかったこと
全部をClaudeに任せることもできたかもしれない。でも、2つはあえて手元に残した。
- WordPressへの反映:届いた案を読んで、選んで、自分で貼る。最後に自分の目を通すことで、文体と内容の判断をわたしが持っていられる。
- Search Consoleのデータ:月に1回、自分で書き出して渡す。数字を自分で眺める時間も、たぶん必要。
丸投げではなく、任せる。この違いは、けっこう大事だと思っている。
おわりに
読まれないのは、文才のせいじゃなかった(笑)。少なくとも、全部がそうではなかった。
「書く」と「届ける」は、別の仕事だったんだと思う。書くのはわたし。届ける仕組みは、今回Claudeと一緒に作った。
これから毎週金曜日、1本ずつ記事が生まれ変わっていく予定です。

